さて、二つ目の語り部講座はこの方!
長野の村田さんです。長野で納豆作っています。
しかも、有機大豆にこだわり(もちろん、国産大豆というか、長野県産)
美味しい豆を主原料としています。
まず驚いたのは、最初大豆の花の写真を見せて頂きました。
その時仰った事は・・・・!!!
「親父の代は電話で大豆を注文していたので、私は大豆に咲く花の形も色も
全く知らなかった!!」と・・・。
昆布の仕入れに関して疑問を感じ北海道まで出向くようになった
私と同じではないですかっ!!
それからというもの、村田さんのお人柄もありますが、俄然話に引き込まれていきました。
畑では大豆の莢がはぜる音が聞こえるそうです。
やっぱ「現場に行かないと聞こえない音」ってありますよね。
現在の長野県の大豆畑では外来種の朝顔が雑草として繁茂して大豆の栽培に
とても苦慮しているという事も聞きました。海も川も畑も同じなんですね、、、。
まずは、国産大豆とカナダ産大豆の食べ比べから。
左の大粒が長野産、右がカナダ産です。でも大きさの違いはあれども
実は、、、どちらも美味しいのです。
村田さん曰く、「今では外国の農家さんも日本のメーカーさんに対して
日本産に負けないようにと栽培技術、その後の保存技術や選別方法も
とても厳しい管理のもと作業をしている。」
「どうですか?明らかな味の違いがありますか?」と。
私も正直カナダ産の大豆(煮豆)の美味しさにはビックリしました。
まぁしかし、値段から言えば、外国産は日本産の1/3の値段だそうです。
とにかく、外国の田畑はとてつもなく広いとのこと。
現在国内に流通している納豆の大半は遺伝子組み換え大豆ではないことのこと。
(一応決まりでは5%以内であれば遺伝子組み換え大豆を使っても良いことになっているそうです)
では、ここからが納豆作りの話です。蒸した納豆に納豆菌をかけるわけです。
(ほとんどの地域では豆を蒸すそうですが、地域によっては煮た豆を使用する所もあるそうです)
納豆は18時間で出来上がるとのことでした。
その様子の写真がこちら!
12時間位から急激に「糸」が出来ています。
40度の部屋に入れて12時間経つと納豆そのものの温度は50度になってきます。
50度っていうと持つと熱く感じますね。(実際自分が作った翌日の納豆がそうでした)
村田さんは仰います。
「発酵は苦味と渋みも同時に作り出しますので旨味とのバランスが大事です」
「発酵食品の中で納豆だけ小分けにしてから発酵して製品になります。
味噌や醤油は桶、ワインは樽で熟成発酵しそこから小分されますよね」
あ〜確かにそうですね。言われてみて初めて気が付きました。
「納豆のポイントは食感。納豆屋さんはそこを競います。
煮豆のそのものが甘いからと言って納豆がそれ以上に甘くなるわけではありません」
おそらく、蒸しの時間や出荷するまでの絶妙な時間の調整があるんだと思います。
さぁ、それでは実際に納豆を作っていきましょう!
まず、蒸した豆に納豆機を霧吹きで吹きかけます。
えっ?納豆菌ってどんなの?ええ人生で初めて味わいましたヨ!(笑
別に味はしませんでしたが、、(笑
納豆になる前の豆ですが、このままでも超美味しいんです。見れば分かりますよね?
手袋をして余計な菌がつかないようにしていざ経木に入れてゆきます。
経木とパックでは納豆の発酵具合が違う!と村田さんのこだわりがあり、実際経木に入れて
商品も販売されています。
今回はよく見る三角形の経木では入れるのが大変難しいとのことで、四角形の簡易タイプの
経木を用意してもらいました。
う〜ん。これは不器用な若旦那もオッケイ!
あ5月なのに「貼るカイロ」を保冷剤の内側に貼って経木を入れて寝かせます。
いやぁ〜都会のど真ん中で納豆作るとは思いませんでした。
出来上がった納豆ですが、美味しいのは言うまでもありませんが、村田さんは
「納豆はどれだけ置いても腐敗はしません、期限切れの後に出てくる白いものは
カビではなくチロシンという物質です、豆がちょっと干からびてもとても美味しいですよ」
とのこと。あぁ、やっぱ期限はないんだ〜。とプロの人の話を聞いて安心しました(^^)
7月には次郎長屋でも村田さんの経木で発酵させた納豆を販売したいと思っています。
乞うご期待くださいませ。