先日SNSで
「第六回ガストロノミーツーリズム研究会」があることを知り、
水曜日で清水本店はお休みだし、大だたらの朝市の後で参加できるじゃん!って
事で普段は参加出来ないであろうし、また正直申しまして
「ガストロノミー」とか「ツーリズム」とかって横文字に拒否反応オーラを
出しているだけではいかんだろう!
と自分で背中を押して参加しました(爆。
参加理由もう一つ。
1月に早朝聞いてたラジオ深夜便でこの研究会の会場でもある
ふじのくに地球環境史ミュージアム館長の佐藤洋一郎さんが
「食」についてとても興味深いお話をされていて
今回の研究会でもお話を聞けるという事も大きな一因でした(^^)
結果から言うと、お二人の「よういちろう」さんのお話がとても面白かった!
単純に言うと
「ガストロノミー」=「美食」
「ツーリズム」=「旅・ツアー」
って事で、県の主催でもあるし、県外からの旅行者の為に
静岡県にある美味しいものと静岡県の観光地をくっつけちゃえ!
なのかと思っていたら・・・・・・
おふたりの「けんいちろう」さんは
「いやその前に、美味しいもの(食)にある歴史や住んでる人々の
生活をツーリズムに取り込んで行かないとダメダメ!!!」
って力説していて、静岡の食についてとても説得力のある楽しい解説を
してくれました。
「家康が食べ、大好物だった「興津鯛」!これって
興津で揚がった鯛じゃないんですよ!ほぼ焼津港で水揚げされてたんです。
その証拠に島田に田中藩という小さい藩があったのですが、駿府城が
田中藩から甘鯛(=興津鯛)を買っている帳簿が残っている。とのこと!
じゃあ何故「興津鯛??」って事になるんですが・・・
「おそらく家康の仕えていたお女中の中に「興津さん」がいて
その人が給仕をしていたとか、そんな感じ」。ですって!!
ちょっとビックリ!
あと、由比の「桜えび」の由来は、甲州に由比のエビを行商に行く
道中で「きれいな桜色のエビだねぇ〜」と言ったお客さんが名付け親!
って話もビックリ。
それから、クジラやイルカを食すという文化についても
「歴史や文化と切っても切れない」というお話の中で
「生けるものを頂いたら供養する」という文化は日本だけではなかろうか?
欧米には決して無い」
こととのことでした。
日本には各地に「供養塔」がありますよね。
クジラ、イルカ、うなぎ、おそらく食べるもの全てに
あるんだと思います。
※こんな話も、、、小さいのがイルカ、大きのがクジラですって。
同じ仲間なんですね!
先生の話では
「東北では畑を耕す為に取り除いた雑草」を供養する塔もある」
とのこと。
「欧米では牛や豚、鶏などの”家畜”は”神が人間に与えたもの”だから食べて当然という
認識で、逆に野生のもの(野草やジビエなど)を食べることは”野蛮”という事になってしまう」
という話を聞き、「ナルホド!!」と唸ってしまいました。
あと印象に残った言葉を箇条書きに。
・静岡に美味しい漬物がないのは普通に家の裏に行けばいくらでも美味しい野菜があるから
・醗酵食品が少ないもの同じ理由、塩辛は沢山採れたから???
・駿河湾沿いでは塩作りが普通に行われていた(そういえば袖師にもごく最近まであったって話)
・焼津は鰹で有名だけど、焼津には鹿児島、宮崎、岩手、福島などから職人がわんさか来て
仕事していた。
・世界で米は7億トン消費しているが、日本は700万トンだけ、主食といいつつもそんなに食べてない
・静岡ってお米の消費量ハンパない。逆にパンは食べてないんだよねぇ〜
・水が綺麗になりすぎている、昔江戸前の魚は江戸庶民のう◯ちだあったからこそ美味しかった。
などなど面白く、とても勉強になりました。
話のあとは、ムッシュMOIZUMIさんの美味しい実演お料理を頂きました。
真鯛のガダイフ包み揚げ浜名湖産青海苔ソース
フジ物産さんのまぐろのお刺身。
2つともとても美味しかったです。ご馳走様でした。