小澤征爾さんが亡くなられました。
闘病中だったとの事なので、いつかはこういう日が来るのかなと
思っていましたが、私も音楽を愛する一人としてとても影響を受けたので
備忘録のつもりで書かせて頂きます。
中学1年生の時に親にねだってチケット買ってもらった覚えがあります。
「小澤征爾指揮ボストン交響楽団 人見記念講堂 ベートーヴェン第九」
学校の授業が終わってから新幹線で行きました。
しかし・・・・
我が聖光学院には忘れ物を5回すると強制的に「坊主」にするという
今では考えられない暴力的な掟があり、その日私は5回目の忘れ物を
してしまい、廊下から丸見えのガラス張りの放送室で国語担当に千原先生に
坊主にされてしまいました・・・・。
分かりますよね?新幹線がトンネルに入ると窓に映る自分が自分ではありません・・・・
世界の小澤に合うのに坊主だなんて・・・・・。
途中で知人と合流し人見記念講堂まで連れてってもらいました。
小学生の時から何度かオケは聞いていましたが第九なんて4楽章しか知りません、、。
ほとんど寝てましたが、すっごい力強いというか汗が飛んできそうな指揮だった事は覚えています。
その後小澤さんに興味を持ち
「僕の音楽武者修行」というエッセイを読みました。
短編のエッセイだし装幀もとても芸術的でウィットに富んでいて手に取りやすかったのを
覚えています。考えれば1980年だと小澤さんは44才!このエッセイでは20代前半です。
で、こんな文章を書いている私はとうにその年齢を超えています💦💦。
この本は都合3回読んでると思います。
なんだか楽しそうな修行で、イタリアのバイク、多分vespaじゃなかったかなぁ、、これで色々な国を旅してました。
修行ってタノシイんだ。自分一人で行っていいんだ。無茶していいんだ。って強烈に思いました。
写真が入ってるのもとても印象的だったし、読みやすかったし薄っぺらだった(笑。
音楽からよりも、この本から強烈な影響を受けたんだなぁ、、とお亡くなりになって再認識しました。
時は進み、大学の吹奏楽団時代にフルートアンサンブルをしようと思い付き
図々しくも音研(芸術学科)の窓口で
農学部生が「アルトフルートとバスフルートを貸して!」と言ったら貸してくれましたw
で、曲を探していたら小澤征爾指揮、ボストン交響楽団のフォーレ作曲「組曲ドリー」という
とっても可愛い曲のCDを先輩が持ってたのでそれを自分で耳コピして、ピッコロ、フルート、アルト、バスの
編成で譜面を書きました。
「なんで譜面が書けるの?何でその音がCってわかるの?」って言われて初めて自分に絶対音感があるのが分かりました(爆
しかしフルートアンサンブルで譜面を起こしたのはいいが、、、、アルトフルートはG管、、、、
絶対音感があるとCの音符でGの音が出るのは生理的に許せません、、というか気持ち悪くて頭がこんがらがります。
これには困った、、、なので、私はバスフルートを吹きました。結構良い音出せましたヨ(^^)
C管のフルートを小学校卒業の時に選んだのも天命だったんだなぁ、、、と改めて思わせてくれたのも
小澤征爾さんでした。どうぞ安らかに、御冥福をお祈りします。