こんにちは
忙しさにかまけて今年の函館での総括をしてませんでしたので
今回で〆させて頂きます。
さて、毎回北海道、特に函館に行くと昆布ばかりですが、
今年は、「豆」の新しい問屋さんとの商談がありました。
実は豆というのはとても難しい商材です。
豆は穀類になりますが、ややもすると「雑穀」という扱いになってしまい、当然扱う業者も
「雑穀屋」になってしまいます。雑穀ってとても広いカテゴリーで
とうもろこし、大麦、小麦などの飼料もはいってしまいます。
以前から私としては、大きな括りの「穀類商社」からではなく「豆屋」さんから
仕入れたいなと思っていました。そんな中函館近郊の豆専門の問屋さんに
連絡した所、快く小ロットでのお取引を快諾頂き今回、
大豆の王様と言われる「鶴の子大豆」を仕入れました。
お会いした時に聞いたのですが
「あらゆる豆には「虫の卵」が必ずあって、燻蒸殺菌しても
豆の中(いはゆるへそから入っちゃうんですよね)まで殺虫する事は出来ない」
との事でした。なので
「もし、JRコンテナで豆を運べば、室温はすぐに40度になり一気に虫が湧く」
との事。これは自然なんですよね。
今回は鶴の子大豆と一緒に「大納言小豆」も少量ですが、仕入れましたので
是非一度煮てみてい下さい(^^)
ちょっとは知っていいた知識でしたが、燻蒸殺菌では死滅出来ないんですね、、、
じゃあ何で昔は二硫化炭素で燻蒸してたんでしょうねぇ、、、??
とにかく、これからは、小ロットで新鮮な豆を産地直送で仕入れる事が出来たので
クオリティが高くなって良かったです。
(でも、北海道直送なので、送料がかかりますからちょっと値上げです、、、すみません💦💦)
さて、振り返って函館の様子でしたが、コロナ禍も過ぎようやく人が戻ってきました。
インバウンドだけでなく、街全体にも活気があり、生活している函館市民の皆さんも
元気でした。スーパー、銭湯、ドラッグストア、郊外の食堂なども地元民で一杯でした。
特に高齢の方たちが気兼ねなく生活している姿は嬉しいですね。
ちなみに、行き帰りの飛行機も満席でした。空港も混んでましたね。
それから、昆布の生育状況ですが、決して良くないです。天然昆布の激減は変わっていません。
今この記事を書いているのは7/4ですが、6月に入り、北海道各地から「昆布が採れない」
と悲鳴のような記事が北海道新聞に溢れています。
おそらく、今年は歴史上最低の昆布水揚げ量になると思います。
ここ静岡の次郎長屋の若旦那が記事を書いても何も響かないかもしれませんが
先日もワイドショーで温暖化(というか異常高温)の特集内で
「北海道の昆布漁師さんから昆布が全然採れない」と・・・」と
視聴者の声を取り上げていました。もっともっとメディアの皆さん取り上げて下さいね。
お願いします。
どうしても「地味な食材の昆布」です。人によっては
「出汁を取ったことなんてない」
「煮たことない」
「料亭で使うんでしょ」
なんて事が普通なのかもしれません。
でも、おそらく、「塩昆布」を食べた事がない人はおそらくいないんじゃないかと思います。
塩こんぶだって立派な昆布です。
塩昆布に添加物が入っているとか入ってないとかそんな事ではなく
日本国内での一般的な事実です。
次郎長屋も「昆布の売り方」を見直さないといけないと認識しています。
ただ、漁師さん達だって何もしてないはずもなく、養殖、促成技術に磨きをかけています。
自分で言うのも何ですが、私とお付き合いのある漁師さん達のスキルと昆布や海に対する気持ちが
他の漁師さん達と根本的に違うのもまた事実です。
要はレベルが高いのです。
知り合いの漁師さんの奥さんはいろんな人を巻き込んで、住んでいる前の浜辺を掃除しているのです。
そんな人は他にいません、、、、。昆布の乾場に除草剤を撒かない、とかタバコの分煙化とか
今までそんな事気にもしなかった事を一つづつコツコツと環境を整え
「品質の良い自分が作った昆布」を胸を張って売っています。
次郎長屋としては、情報を張り巡らせ、今までのネットワークと自分が25年通い続けている
北海道の漁師さんたちとの繋がりを大切にしながら良い昆布、良い北海道の食材を
取り揃えてゆきます。
最後は恵山岬の灯台の絶景でシメますね(^^)
ご笑覧ありがとうございました。