第13回若旦那北海道へ行く!総論

みなさん、こんにちは。さて、6日間の北海道行脚を終え思う事が沢山ありました。お店に帰ってお客さんと話していると

若旦那
「今年の北海道は暑かったよ~」
お客さん
「そうだってねぇ~。昆布とかに影響はないの~?」

という話に必ずなります。そうですよね!例年と違う気象条件で同じ品質の昆布、同じ量の昆布が採れる訳がありません。
まず、漁師さん達はこうです。
7月中旬から漁が始まりますが、考えてみれば当然の事ですが、漁のはじめはまだ昆布が育ち切っていません。若い昆布で厚みが十分じゃないんです。
でも、、、、。「もし、今後天気が悪かったらどうしよう?台風が来たらどうしよう?」

それなら今のうちに採れるだけ採ろう!となります。昆布漁を糧としている漁師さんなら当然の事ですよね。
今年は7月~8月まで台風が来るどころか、天気が良く、また暑かったので、どんどん昆布漁が出来た訳です。
ですから普通よりもちょっと厚みの少ない昆布が出来上がります。

しかし、この「暑すぎ」という問題が今度は出てきます。前のブログにも書きましたが
湿気を含んだ乾場というのは、昆布を敷いて乾燥を始めると水蒸気が出てきて昆布乾燥には全く適しません。
正直、ここまで考えてこだわる漁師さんもごくごく少ないですが、私の懇意にしている漁師さんはちゃんとこういう細かい所まで
考えて漁に出て昆布を干しています。

昆布漁は一人では出来ません。船の上では一人もしくは二人ですが、港に着けば、船を引っ張る人、昆布をトラックに乗せる人
その昆布を持って乾場で昆布を広げる人、、、、、。

その日昆布漁があると決まると、漁師さんたちは、アルバイトのおばちゃんたちに電話をします「漁でるよ~~~」と、、、、。
そうすると時間を見計らっておばちゃん、おじちゃん達が4.5人来てくれて乾場に行って干すのです。昆布漁は当日の朝になってみないと
漁の有無が解りません。となると、不定期なアルバイトよりも定期的なアルバイトの方が良いということで、若者はほとんど昆布漁には来なくなります。
これは当然ですよね。安定収入が期待できないんですから、、、、。

私は連日朝4時半には漁師さんの所におじゃましましたが、もちろん必ず起きて作業をしています。雨の日でも今まで採った昆布の選葉(昆布の葉っぱを選別する)する作業が
ありますし、端の耳を切る作業もあります。また、刺し網を仕掛けて鮭を採ってもいます。

毎年思いますが、所によっては、隣近所と数百メートル離れている所がざらです。そうなると、いはゆる、雑貨屋さんと、スーパーと、駄菓子屋さんが一緒になったような商店が
必ずあります。だいぶコンビニも出来ましたが私も今回、商店を利用シマシタ(^^)。賞味期限の切れたジュースを販売していたのはまぁ内緒ですけどね、、、。
食品の貸し借りなどは、日常茶飯事で、鮭なども沢山採れた時には近所に必ず配るそうです。こっちでは信じられないですよね。
(でも、今年私が船の上で見た刺し網では、鮭が3尾、、、例年なら60尾は採れるそうです、、)これも温暖化が原因と言っていました。

北海道、、、何だか行くたび悲しい現状を目にします、、、。初日の宿泊地苫小牧では、駅前にもかかわらず、シャッター通りとか、空き店舗をすでに通り越して
更地になって売りにでているんです。もうもう思いっきり駅前ですよ。静岡だったら呉服町とか、、、。でもって、駅前には、ルートインとか東横インとかバカでかいビジネスホテルが乱立しています。
(私もその利用者の一人なんですが、、、)
10年前、初めて苫小牧に来て苫小牧~敦賀という新日本海フェリーに乗った時はもっと活気があったのに、、、、。小樽もしかり、、昔のものが失われ全てが観光地化されている印象は否めません。
観光客も少なかったなぁ、、、。

今月12日からは再度札幌と函館に行ってきます。良い食品つくりの会のフォーラムが札幌で開催され、その後、函館の問屋さんと一年分の長寿昆布の原料の商談です。
また、レポートさせて頂きますね!

静岡に帰って来てから色々な方から「ブログ読んだよ~」と声をかけて頂きました。本当にありがとうございます。この自分の持った情報発信力を今後も磨きをかけて
皆さんに楽しんでもらえるように頑張りますね!

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